ソウルの鶏鍋「タッハンマリ」 ソウルの東大門市場には、鶏をまるごと一羽使った「タッハンマリ」という鍋料理の有名店があります。 内臓を抜いた鶏が一羽分、まるまる鍋に沈んでいて、ジャガイモやネギなどの野菜が適量入っているんです。
この料理は、よほど鶏の質が良くないとできないです。日本のブロイラーは独特の臭みがある。「タッハンマリ」はシンプルな料理なのに、韓国料理が広く知れ渡った今でも日本であまり知られていないのは、鶏の質の差があるのだろうか。
この「タッハンマリ」の店は今年4月に新築再オープンしたです。去年12月火事で焼ける前は「海の家」みたいに古く雑然とした店でしたが、見違えるように綺麗になりました。
ソウルでも指折りの人気店で、午後3時半に行ったのに満席でした。3階建てのビルで、1フロアに50席ほどテーブルがあり、アルミの洗面器みたいな鍋がグツグツ煮えているんです。 この「タッハンマリ」、鶏一羽分だから当然量は多い。一人で食べている人はいないです。 さて「タッハンマリ」を食べるには、まず鍋から肉を取り出し、ハサミで鶏肉を食べやすい大きさにカットしなければならないです。 お客さんが日本人だとわかると店のおばさんが切ってくれます。骨をハサミで切り、鶏がモモ肉、胸肉、手羽先などに分解されるんです。 鍋が煮える間、唐辛子のジャンを小皿にとり、醤油、マスタード、酢を少しずつ加えて自分の好みに合わせるんです。マスタードが味のアクセントです。
鍋のスープは各自、浅漬けのキムチとすりおろしたニンニクで味を調えるんです。「タッハンマリ」は博多の鶏の水炊きと違ってスープが澄んでいるんです。弱火でじっくり丁寧に取った繊細なスープです。日本人の感覚では、そのままの透明なスープがシンプルでいいです。
しばらく透明なスープを楽しんだ後で、鍋にキムチを入れるんです。 キムチ入れたてのスープは味が酸っぱくなり、どこか味が尖って「しくじったか」と後悔するが、煮込んでいくうちにバランスのある味わいにまとまり、重厚で多層的なスープにななります。 爽やかで上品な鶏油(チー油)が浮き、油が黄色に染まって、絶妙な味加減。 鶏肉もブロイラーの柔らかさ、地鶏の深みの両方を味わえる上質なものだが、スープもこれまたたまらなくうまいです。 最後は麺を入れます。この麺は生のまま入れます。
店名: 陳玉華お婆さんの「タッハンマリ」、 メニュー:鍋と麺のトッピングで16000ウォン。約1200円 地下鉄 1号線鐘路5街駅駅6番出口から徒歩で 5分 電話番号02-2275-9666
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